庄司 航 Wataru Shoji

 

■ 研究テーマ:ケニア共和国農村地域における在来野菜の利用と流通に関する研究

■ 研究概要

アフリカの在来野菜は近年になって大きく注目されるようになっており、その理由として在来野菜が微量栄養素を多く含み、サハラ以南の低栄養の問題に貢献できること、遺伝資源としての重要性、嗜好食品としての文化的価値があげられている。

在来野菜の利用や栽培に関する知識・技術が近年の都市化の進行によって減少していることを指摘する研究がある一方で、逆に都市化が在来野菜の利用を促進させている可能性を指摘する議論も存在する。

本研究は、ケニア共和国のマラゴリ人社会を対象として、これまで十分に明らかにされてこなかった農村地域での在来野菜の栽培、利用の実態を詳細に解明し、同時に首都ナイロビを中心とする都市での流通と利用を合わせて分析することで、在来野菜を媒介とした現代ケニア社会の都市農村間関係を明らかにすることを目指している。

専門分野:民族植物学、アフリカ地域研究、都市研究
キーワード:ドメスティケーション、在来野菜、都市

■ 主な業績

【論文、報告書など】

庄司航. 2012.  「ケニア共和国における在来野菜の創出と利用の動態に関する地域研究」 グローバルCOEプログラム「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」次世代研究イニシアティブ報告書.

庄司航. 2009. 「植物の栄養と二次代謝産物が家畜の採食選択におよぼす影響―西北ケニアの牧畜民トゥルカナにおける事例より」 『アフリカ研究』 75: 29-39.

庄司航. 2009. 「放牧の教師たち―北ケニア・トゥルカナの牧童に放牧を学ぶ」 『月刊地理』 54: 72-77.

庄司航. 2007.  「西北ケニアのトゥルカナ社会における家畜の採食行動と放牧地の植生」 京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科博士予備論文.

庄司航. 2007.  「西北ケニアのトゥルカナ社会における家畜の採食行動と放牧地の植生」 『生態人類学会ニュースレター』 13: 9-11.

【口頭発表】

庄司航. 2012.5. 「ケニアにおける在来野菜の利用」 日本アフリカ学会第49回学術大会, 大阪府.

庄司航. 2012.3. 「ケニア共和国における在来野菜の創出と利用の動態に関する地域研究」グローバルCOEプログラム「生存基盤持続型の発展を目指す地域研究拠点」次世代研究イニシアティブ報告会.

Shoji, Wataru. 2012.2. “Utilization of Local Vegetables in Kenya”. The 7th International Research Forum of African Studies, Kyoto University Role of African Area Studies for “African Crisis”.

庄司航. 2008.5. 「放牧中の家畜の食物選択に対する植物の栄養と二次代謝産物の影響」 日本アフリカ学会第45回学術大会, 京都府.

庄司航. 2007.3. 「西北ケニアのトゥルカナ社会における家畜の採食と放牧地の植生」 第12回生態人類学会研究大会, 福岡県.

■ 社会活動

NPO法人アフリック・アフリカ事務局員

NPO法人アフリック・アフリカのウェブサイト上でのエッセイの執筆。

高等学校等における講演活動。

【エッセイなど】

庄司航. 2016. 「もうひとつの標本」 アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ. (マンガによるエッセイ)

庄司航. 2016. 「映画の楽しみ」 アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ.

庄司航. 2016. 『ランボー、沙漠を行く―アフリカ書簡の謎』 おすすめアフリカ本. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ(書評)

庄司航. 2015. 「キベラスラムの住民たち」 アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ.

庄司航. 2015. 「ヘビを追い払う」 アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ.

庄司航. 2014. 「箒を持つ少女」 アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ.

庄司航. 2014. 「不思議な鳥」アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ.

庄司航. 2013. 「シロアリを食べよう」 『アフリカ便り番外編』 アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ.(マンガによるエッセイ)

庄司航. 2013. 「ミルクティ」 『アフリカ便り番外編』 アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ.(マンガによるエッセイ)

庄司航. 2011. 「少年とヤギのいる木陰」 『日々のアフリカ・『休む』編』 アフリカ便り. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ.

庄司航. 2011. 「ロバを探す男」 『フィールドこぼれ話』 アフリック・アフリカ会報 8. 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ.

【講演】

庄司航. 2014.3. 「橿原市昆虫館むしムシぜみなーる講演会 シロアリは悪い虫?-アフリカ・ケニアの昆虫食文化」 橿原市昆虫館 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ 「アフリカ先生プロジェクト」.

庄司航. 2013.11. 「蟲の恵み―ケニアの昆虫食文化」いまづ環境学公開講座 『自然環境と人間』 兵庫県立西宮今津高校 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ 「アフリカ先生プロジェクト」.

庄司航. 2011.12. 「これって食べられるの?ケニアの首都ナイロビに流通するかわった野菜たち」 いまづ環境学公開講座 『自然環境と人間』 兵庫県立西宮今津高校 特定非営利活動法人アフリック・アフリカ 「アフリカ先生プロジェクト」.

■ 学歴

2003.3. 鹿児島大学理学部物理科学科 卒業

2004.4. 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科アフリカ地域研究専攻 入学

2009.3. 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科アフリカ地域研究専攻博士課程 単位取得退学

2010.6. 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科アフリカ地域研究専攻 研修員

2015.3. 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科アフリカ地域研究専攻 研修員終了

■ 学会活動

日本アフリカ学会、日本生態人類学会

■ 調査地

ケニア共和国トゥルカナ県
ケニア共和国ビヒガ県

 

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